Tetsu's armature calculator (Ver. 0.942) for Windows
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armature calculator とは

armature calculator は、人形アニメーション用の関節「ボール&ソケットアーマチュア」を作る際の設計支援ソフトです。3つのステップで、アーマチュアの各部寸法および必要材料を割り出すことができます。

設計できるボール&ソケットアーマチュア

armature calculator で設計できるのは、「一連関節」(1つの球・2枚の板・1つのブロック・1本のねじからなる関節)です。ブロックは、2辺が同じ長さの角棒を切って使用します。
これは基本形なので、実制作時には自由にアレンジを加えてください。

使い方

インチ系・ミリ系どちらの単位系でも使えますが、数値はどちらか一方の単位系に換算しておく必要があります。

【ステップ1】

球径を入力して、「次へすすむ」ボタンをクリックします。
論理的におかしい数値や文字を入力すると、枠が赤く反転し、「! 入力値に矛盾があります」というエラーメッセージが表示されます。以降も同様です。

仮に1/4インチ=6.35ミリの球を加工すると想定して、6.35といれてみます。

※armature calculator で設計図が描ける球径は2〜50ミリを想定していますが、描画が不完全でよければ、それ以上でもそれ以下でも計算できます。ただし、極度に大きい入力値での動作は保証いたしません。人形アニメーション用として想定値以外の関節を作ることはないと思います。

【ステップ2】

理想数値が表示されます。設計図が見にくければ、「x8」ボタンをクリックしてください。

板幅・板厚・板間・ボルト径を、実情に合わせて修正します。

ステップ1で6.35と入れた結果は、

板幅:6.35
板厚:1.90
板間:4.49
ボルト径:2.54

となっています。それぞれを、

板幅6.35の板は市販されていないので、いちばん近い6とします。
板厚1.90の板は市販されていないので2にしてもいいのですが、今回は関節の強度を上げたいという設定で、より厚めの3とします。
板間4.49に挟める4.49ミリ角棒は市販されていないので、5ミリ角棒で代用ということで5とします。
ボルト径2.54のボルトはないので、M3ねじを使うとして3とします。

「次へすすむ」ボタンをクリックしてください。

【ステップ3】

残り部分の、理想数値が表示されます。

ボルト長:11
ボール穴中心−ボルト穴中心:5.67
ボルト穴中心−角注:2.50

です。それぞれ、

ボルト長11とありますが、11ミリ長のボルトは市販されていないので、少し長めの12とします。
残り2つの寸法5.67と2.50のうち、5.67では板に加工用の寸法を記入するのが大変なので、近い値の5.5に修正します。2.50はいじらずにそのままとします。

「次へすすむ」ボタンをクリックしてください。

【最終画面】

最終寸法と、制作に必要な材料と寸法が表示されます。
「印刷」ボタンをクリックすると、画面が印刷ができます。印刷結果は、OSで「通常使うプリンタ」に指定されたプリンタと、その書式に依存します。

「クリップボードにコピー」ボタンをクリックすると、画面がクリップボードにコピーされます。
上記「印刷」ボタンによる直接印刷では、印刷される大きさは、PC環境によってまちまちになります。クリップボードにコピーされるイメージは 72dpi 原寸ですので、Photoshop や Illustrator などにペーストすれば、正確な大きさで印刷できます。なお、ボタンの「x 1」で表示された画面は原寸、「x 4]で表示された画面は4倍、「x 8」で表示された画面は8倍のサイズになります。

実制作上の注意

armature calculator が出力する設計図は概念的なものです。実制作時には、制作環境や入手できる材料により、自分なりの解釈を加える必要があります。たとえば

●ボールがはまる穴(=ボールシート)の穴径は、ボールとの摩滅によって径が若干増します。これをあらかじめ想定し、計算値よりはいくらか小さめのドリルビットで穴あけします。上例では、穴径の計算値は3.91となっていますが、実際に使うドリルビットは3.8径か3.7径くらいがいいでしょう。

●板端の円弧は真半円で描かれています。実制作時には若干つぶれた楕円にしたほうが、関節の横方向への可動範囲が広がります。足の付け根など、関節の動作方向によっては、切りっぱなしで、円形に丸めなくてもいい場合があります。

●ボルトを通す穴は、ボルト径より若干大きめにしたほうが、関節の動きにクセがつきません。「ボルト径」が3なら、ねじにはM3を使用し、通し穴は3.3〜3.5径くらいにします。

●「収容径」が示すのは、アーマチュア本体が取り得る最大径です。ねじ頭の高さによっては、実際の収容径は、もっと太くなることがあります。

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